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[イワクニ 地域と米軍基地] 騒音解消求め署名開始 岩国の市民団体 年内3万人目標

 岩国市の米軍岩国基地への空母艦載機移転に反対してきた市内4団体でつくる「異議あり!『基地との共存』市民行動実行委員会」は11日、米軍機による騒音被害の解消を求める署名活動を始めた。年内に3万人分を目標とし、米軍機の訓練空域が広がる西中国山地の広島、島根両県の住民にも協力を呼び掛ける。

 市内であった集会には約30人が参加。実行委の岡村寛代表(74)は、東京・硫黄島で5月に実施された陸上空母離着陸訓練(FCLP)に連動して基地周辺の騒音が悪化したと強調。「市民は異常な爆音にさらされ、こんなはずではなかったと思っている。力強いメッセージを発信したい」と訴えた。集会後、大型スーパー前で署名を集めた。

 要請は、騒音被害の軽減へ実効性のある措置を米側に求める▽被害実態を把握するため市民への聞き取り調査をし、市街地に新たな騒音測定器を設置する―の2点。署名は国と山口県、市に提出する。

 艦載機約60機は昨年8月から段階的に岩国基地に移転し、3月末に完了した。4、5月にはFCLPの関連とみられる運用が活発化して騒音が悪化。5月、市に寄せられた、基地に絡む苦情件数は903件と月別で過去最多になった。(久保田剛)

(2018年6月12日朝刊掲載)

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