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回天の悲劇 紙芝居で学ぶ 下松・東陽小 逆井さん読み聞かせ

 山口県下松市の東陽小の6年生約40人が11日、同校で旧日本海軍の人間魚雷「回天」の歴史について学んだ。紙芝居で児童に戦争や地域の歴史を伝える「山口子どもの文化研究会」の逆井(さかさい)歌代さん(78)=周南市=が読み聞かせをした。

 回天の訓練基地があった周南市大津島で、女子挺身(ていしん)隊として搭乗員たちを支えた女性が生前語った実話を基に作られた紙芝居を上演。搭乗員の遺書の内容や、出撃を見送った時の悲しみなどを伝えた。逆井さんは「戦争は嫌だと言えることが大切」と平和の尊さを訴えた。児童からは「回天で何人が亡くなったの」などと質問があった。

 福本陽崇(ひだか)君(11)は「戦争は絶対にいけないと感じた。回天のことについてもっと勉強したい」と話していた。児童は14日、同市の回天記念館などを見学し、平和学習をする。(高田果歩)

(2018年6月12日朝刊掲載)

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