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被爆旧変電所 解体後の破片 広島大医学資料館で展示会

 今年2月、老朽化のため解体された広島市南区の被爆建物「E.R.E宇品御幸ビル」(旧中国配電南部変電所)のコンクリート片などを紹介する展示会が、広島大霞キャンパス(同区)の医学資料館で始まった。8月30日まで。無料。

 原爆による熱線を浴びたと考えられる壁面のコンクリート片や、れんが、鉄骨など5点のほか、解体作業中の様子を収めた写真8枚を並べる。

 同大大学院総合科学研究科の湯浅梨奈さん(24)=東広島市=が被爆建物の実態を知ってもらいたいと企画。建物の破片を保管する広島大原爆瓦発送之会の嘉陽礼文会長から借りた。湯浅さんはビルの管理者に解体を決意した背景を聞くなどの取材も重ね、パネルで紹介している。

 湯浅さんは「被爆建物の老朽化は避けられず、抵抗を感じながらも維持費などの理由で仕方なく解体に踏み切っている。建物があったことを後世に伝えたい」と来場を呼び掛けている。

 午前10時~午後4時。平日のみ。(辻本夕貴)

(2018年6月23日朝刊掲載)

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