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岡山空襲展 米軍資料などから読み解く 焼夷弾目標の範囲展示も 来月1日まで北区

 1945年6月29日にあった岡山空襲の企画展「岡山戦災の記録と写真展」が、岡山市北区の岡山シティミュージアムで開かれている。米国立公文書館の所蔵資料などを基に空襲を解説している。市主催で7月1日まで。無料。(加茂孝之)

 米軍資料研究の第一人者で、空襲・戦災を記録する会全国連絡会議の工藤洋三事務局長が監修。78年に機密解除された米軍資料などから、米軍が岡山市など全国66都市に空襲を計画、準備していたと説明する。

 45年5月13日に岡山上空から市街地を撮影した写真を合成したパネルを展示。現在のNTTクレド岡山ビル(北区)付近を中心に半径1・2キロの円が記され、米軍が焼夷(しょうい)弾を投下する目標とした範囲を示している。

 日本家屋を模した建物を使い、米ユタ州で43年5月から実施された焼夷弾による燃焼実験の写真パネルも展示。井原市出身の洋画家倉橋英男さんが44年11月24日の東京での空襲を題材に描いた「ひまと飛行機雲」や、同市在住の主婦が「天をこがすような」と岡山空襲の様子を記した日記なども含め、約450点が並んでいる。

 教師を目指しているというノートルダム清心女子大2年の角南恵理さん(19)は「戦争の歴史をしっかり学び、子どもに伝えていきたい」と見入っていた。

 午前10時~午後6時。市岡山空襲展示室☎086(253)7070。

(2018年6月26日朝刊掲載)

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