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被爆遺構 懇談会設置へ 広島市、専門家の意見聴取

 米軍の原爆投下により壊滅した旧中島地区の遺構を広島市中区の平和記念公園で公開する市の計画で、市は7月、考古学や文化財学などの専門家の意見を聴く懇談会を設ける。被爆前の街並みを伝えるのに適した発掘場所や遺構の保存・展示方法の検討に生かす。

 市は懇談会のほか、市民アンケートや元住民の聞き取りも検討する。市民団体「広島平和記念公園被爆遺構の保存を促進する会」が5月、幅広い意見聴取を求めて提出した要望書に市が今月27日までに文書で回答した。

 同会が合わせて要望していた2020年8月6日までの完成については、市は「遺構の保存状態など不確定要素が多い」として、従来通りの20年度内を目指す考えを示した。

 回答を巡り、市と同会は7月2日に協議する。同会の多賀俊介世話人代表(68)は「懇談会の位置付けなど市の考えをさらに詳しく聞きたい」としている。(水川恭輔)

(2018年6月28日朝刊掲載)

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