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放影研の「黒い雨」解析結果 専門家に評価要請へ

 放射線影響研究所(放影研、広島市南区)で原爆投下直後に降った「黒い雨」を浴びたとする約1万3千人のデータの存在が判明した問題で、県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会は21日、放影研による解析結果を外部の専門家に評価してもらう方針を決めた。

 放影研は7日、「がんリスクが高まる傾向は見られない」との解析結果を公表した。21日、安芸太田町であった定例役員会では「被害者を援護しようとの姿勢で調べられていない」「結果をきちんと理解するのは困難」などの意見が相次いだ。

 このため、解析結果の妥当性について、外部の専門家に判断を仰ぐことを確認。放影研に対し、専門家へデータを公開するよう申し入れることも検討するとした。

 高野正明会長(74)は「大変貴重な資料なので、もっと詳しく解析してもらわないと納得できない」と話していた。(田中美千子)

(2012年12月22日朝刊掲載)

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