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ヒロシマの記憶 私が伝える 被爆体験伝承者7期生 研修開始

 広島市による「被爆体験伝承者」の養成で28日、7期生72人の研修が始まった。被爆者の記憶と平和への思いを受け継ぎ、自らの言葉で伝えるため、3年間の学習に臨む。最短で2021年度からの活動を目指す。

 原爆資料館東館(中区)であった初講義には65人が参加。広島原爆被爆者援護事業団の鎌田七男元理事長が、被爆の影響で白血病やがんの発生リスクが高まることや、精神的影響など原爆の非人道性について話した。

 7期生の平均年齢は52・9歳。東京や大阪など県外からの参加は過去最多の26人だった。過去に8月6日の平和記念式典に出席し、原爆資料館を見学したことがきっかけで志した東京都足立区の写真家、斎藤さおりさん(33)は「原爆被害を歴史の一部としてではなく、自分のこととして捉えてもらえるよう伝えたい」と話した。

 自らの被爆体験を語る「被爆体験証言者」にも新たに14人の応募があり、この日から2年間の研修が始まった。(辻本夕貴)

(2018年6月29日朝刊掲載)

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