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誰かのために時間使って 日野原さん講演 広島女学院大

 聖路加国際病院(東京)理事長の日野原重明さん(101)が22日、広島市東区の広島女学院大で講演した。子どもの教育をテーマに命の大切さを強調した。

 日野原さんは、小学生向けに自ら行っている「いのちの授業」について紹介。「命とは自分が使える時間のこと。子どもたちには大きくなったら、難民のためなど、誰かのために時間を使ってほしい」と訴えた。

 また、子どもと接する時には、「大人の誰もが子どもだったことを忘れないで」「叱るのと怒るのとは違う」などと指摘していた。

 日野原さんは、父が1930年から42年まで広島女学院の院長を務めていた。自身も、医学生の頃、結核になって広島で療養したエピソードに触れ、「広島はふるさとのようだ」と語った。

 講演会は、広島女学院ゲーンス幼稚園(東区)の再開園50周年を記念し、広島女学院などが開いた。パレスチナのオリーブの木で作ったパンフルートの演奏などもあった。幼稚園児の保護者や市民ら約300人が訪れた。(増田咲子)

(2012年12月24日朝刊掲載)

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