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戦艦「河内」爆沈 犠牲者悼む 周南の仙島で百回忌

 1918年に周南市沖の徳山湾に停泊中、原因不明の爆発で沈没した戦艦「河内」の乗組員を追悼する百回忌法要が12日、同市の離島、仙島の慰霊碑前であった。新南陽仏教団や地元住民などでつくる実行委員会が企画。約60人が参列し、亡くなった621人の冥福を祈った。

 100年に合わせ、慰霊碑下部にある犠牲者の名前を刻んだ銅板をさびにくいステンレス製に交換。関係者が除幕した。参列者は読経に合わせ焼香した。  艦内で電気関係の仕事をしていた伯父が亡くなった愛知県田原市の河合正幸さん(86)は「地元の皆さんが草刈りや法要を続けてくれており本当にありがたい」と碑を見上げた。

 河内は12年完成で排水量2万800トン。18年7月12日、火薬庫が爆発し徳山湾に沈み、1020人の乗組員の半数以上が死亡。住民が捜索などに協力したという。同仏教団の大野恭史団長(78)は「悲惨な事実が忘れられつつある。次世代に語り継ぎたい」と話していた。(桑田勇樹)

(2018年7月13日朝刊掲載)

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