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映画「この世界の片隅に」 片渕監督ら来場 広島

 広島の「原爆の日」の6日、戦時下の呉や広島を舞台にしたアニメ映画「この世界の片隅に」の片渕須直監督と、主人公「すず」の声を演じた俳優のんが広島市中区の映画館八丁座を訪れて舞台あいさつをした。

 2016年11月に公開後、全国で異例のロングランヒットを続け、八丁座でも23日まで再上映中。片渕監督は「新しい観客が増え続けていることがうれしい。すずさんを知って原爆が人ごとでなくなったと話す観客を得られたのが幸せ」。のんは「原作を読んで絶対に演じたいと思った。以前は怖くて避けていた戦争に目を向けるようになった」と振り返った。

 新規映像を加えたロングバージョンを制作中で、12月公開が決定したことも報告された。こうの史代さん(西区出身)の原作に登場する遊郭の女性「リン」が、より詳しく描かれるという。片渕監督は「すずさんと同じような『片隅』の人生がもっとあったことに、思いをはせてもらえる作品にしたい」と意気込んだ。

(2018年8月11日朝刊掲載)

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