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盆の飛行 騒音・苦情増 米軍岩国基地 自粛要請が形骸化

 岩国市は17日、米軍岩国基地の盆期間(13~16日)の飛行状況を集計した。市は期間中の飛行自粛を要請しているが、今年も守られず、空母艦載機の移転完了前に比べ、騒音測定回数や苦情件数とも増加した。

 市基地政策課によると、航空機騒音(70デシベル以上で5秒以上継続)は基地北側(川口町)と南側(尾津町)で計110回。米軍ジェット機が中心で市への苦情は52件に上った。艦載機の第1陣が到着した2017年同期は騒音79回、苦情33件。移転開始前の16年はそれぞれ12回、4件だった。

 市は「休日を含んだ過去2年との単純比較は難しい」として、騒音が悪化しているかどうかについては見解を示さなかった。

 市や山口県、基地などでつくる岩国日米協議会では「盆の13日から16日は飛ばないようにする」と確認。市は毎年、飛行自粛を求めているが形骸化している。

 在日米海軍司令部によると、艦載機を運用する空母ロナルド・レーガンは14日に母港・横須賀基地(神奈川県横須賀市)を出港。岩国基地所属の艦載機が合流し、長期の警戒任務に当たる。次の帰港時期は不明。(藤田智)

(2018年8月18日朝刊掲載)

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