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高度88メートル前後と分析 廿日市市沖飛行の米軍ヘリ 市民団体「最低高度より低い」

 米海軍ホームページ(HP)に海軍のヘリコプター2機が廿日市市沖を飛ぶ写真が掲載された問題で、市民団体「低空飛行解析センター」(倉敷市)の大野智久代表(70)は24日、2機の高度は88メートル前後とする分析結果を明らかにした。「日本の航空法が海上での最低安全高度とする150メートルより低い」と主張する。

 測量設計の専門家の協力で、写っている複数の建物の重なり具合などを基に、撮影地点が廿日市市木材港南の岸壁から南南東約2600メートルと推定。建物の高さなどを踏まえると、撮影したカメラの高度が88メートルだったとした。カメラの高度は2機とほぼ同じとみる。

 共産党広島県委員会の要請で、画像を分析。結果は同日、県と中国四国防衛局に伝えた。大野代表は「画像から分かる確実な数値であり、この写真を高度150メートル以上で撮るのは不可能だ。二度と同じ行為を繰り返さないよう、米側に反省を促したい」と訴える。

 HPの写真は1月25日に撮影され、廿日市市の市街地へ向けて飛行するヘリ2機や木材港沖に浮かぶカキいかだが写っている。防衛局は5月、「全ての活動は飛行エリアや高度も含め、日米間で承認された合意事項を厳正に守っている」などとする米側の回答を、県や市などに伝えている。(村田拓也)

(2018年8月25日朝刊掲載)

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