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米俳優・曽我さん 原爆手記を朗読 中区の会に85人

 原爆で犠牲になった旧制広島一中(現国泰寺高)生徒の父母の手記集「星は見ている」の朗読会が1日、広島市中区の国立広島原爆死没者追悼平和祈念館であった。米国ニューヨークで活動する俳優・演出家で、三次市甲奴町出身の曽我潤心さん(36)らが出演した。

 85人が参加。曽我さんは手記2点を朗読した。被爆4日後に似島で亡くなった1年生堀弘明さんの父の手記は、意識が戻らぬ息子が口にしたうわ言を克明につづる。「早く逃げましょう。早く早く」。迫真の語り口に会場は静まり返った。

 続いて祈念館の朗読ボランティアの会「PILE(パイル)」による英語版の手記朗読もあった。曽我さんは「広島公演で力をもらった。これからも朗読を続けたい」と意気込んでいた。

(2018年9月2日朝刊掲載)

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