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「配備前提」批判の声 地上イージス説明会 萩・阿武で終了

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の山口県内への配備計画で、防衛省は15日、候補地の萩市と阿武町での4度目の住民説明会を終えた。配備に反対表明する花田憲彦町長は「回数だけを重ねるアリバイづくりだ」と批判。藤道健二市長も「役人答弁に終始」と苦言を呈した。

 説明会は12~15日、両市町の計4会場で開催。3度目の説明会と同じ会場数だが、参加者は延べ285人で前回の560人から半減した。現地調査の詳細説明を淡々と続ける防衛省に対し、住民からは「配備前提の技術論ばかり」「説明が私たちの知りたい事とかけ離れている」といらだちの声が相次いだ。

 各会場には両市町の首長も出席。花田町長は12日の説明会後、報道陣に「住民に寄り添った説明でない。防衛省の立場の話に終始している」と厳しく批判。15日にむつみ演習場を視察後、ミサイル発射時の落下物の危険性を指摘し「国の説明はむつみありき。受け入れられない」と憤った。

 藤道市長も14日の説明会後に「住民側に立つ答え方ではない。役人答弁に終始している」と指摘。参加者数の減少については「諦めを抱かれた市民がいたのなら残念だ」と述べた。

 同省は近く現地調査を開始。本年度末までに結果をまとめ、来年度にむつみ演習場が適地かどうかを判断する。(和多正憲)

(2018年10月16日朝刊掲載)

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