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米臨界前核実験「怒り」 日本被団協が代表者会議

 日本被団協の全国都道府県代表者会議が16日、東京都内で2日間の日程で始まった。各地の被爆者、被爆2世たち約80人が参加。核兵器廃絶の実現に向けた取り組みなどを話し合った。

 田中重光代表委員(77)があいさつし、米国が昨年12月に臨界前核実験を実施していた問題に言及。「腹の底から怒りを感じる。米国に何も言わない日本政府も遠い存在だ」と憤った。

 今月10日に米ニューヨークの国連本部を訪れた木戸季市事務局長(78)と浜住治郎事務局次長(72)は、国連総会第1委員会(軍縮)のジンガ議長に核兵器廃絶を訴える「ヒバクシャ国際署名」を提出したと報告。2020年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて現地で原爆展を開くため、国連の担当者と協議したことも明らかにした。

 また、署名の推進組織が海外での活動強化に動きだしたと説明。調整役に前広島平和文化センター理事長のスティーブン・リーパー氏が就いたという。

 会員が高齢化する中、原爆被害の実態をいかに伝え続けるかも議論し、証言者の育成、証言DVDの作成など、各地の試みを学び合った。(田中美千子)

(2018年10月17日朝刊掲載)

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