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「条約離脱方針は残念」 河野外相 米露の協議に期待

 トランプ米大統領がINF廃棄条約からの離脱方針を示したのを受け、河野太郎外相は23日の記者会見で「米国が離脱する状況にならざるを得なかった現実は極めて残念だ」と述べ、条約の失効回避に向けた米ロ間の協議に期待した。日米間で情報共有を図る考えも示した。

 河野氏は、INF廃棄条約について「核軍縮、軍備管理の上で果たした役割は大きい」と指摘。「米ロ間で誤解がないのか事実確認するなり、しっかり協議してほしい」と求めた。米国を支持するかどうかについては「なぜこのような決定に至ったか、情報共有してほしい。その上で日本としての判断がある」とした。

 会見では、核兵器禁止条約の推進国が国連総会第1委員会(軍縮)に提出した決議案に賛同するかどうかも問われた。決議案は、各国に条約の批准を促している。河野氏は、決議案について「何も決めていない」とした上で「日本として条約に署名する考えはない。そうした考えに基づいた対応になる」と、賛同しない方針を示唆した。(田中美千子)

(2018年10月24日朝刊掲載)

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