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故四国五郎さんに文化賞 シベリア抑留者支援センター

 シベリア抑留者支援・記録センター(東京)は24日、抑留の記録や表現に功績のあった人に贈る今年の「シベリア抑留記録・文化賞」に、広島市で活動した画家の故四国五郎さんを選んだと発表した。四国さんは2014年に89歳で亡くなったが、没後の17年末に公刊された画文集「わが青春の記録」(三人社)が賞の対象となった。

 四国さんは三原市生まれ。20歳で徴兵された後、旧満州(中国東北部)で敗戦を迎え、1948年11月の復員までシベリアに抑留された。画文集は、その間の記憶を49~50年に筆記した私家版の備忘録が原本で、シベリアでの日々を絵日記スタイルで詳細につづっている。

 授賞式は11月10日に東京都内である。代理で受け取る予定の長男光さん(62)は「戦後、父が励んだ反戦・平和の画業の原点でもある画文集で、うれしい評価」と話している。(道面雅量)

(2018年10月25日朝刊掲載)

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