×

ニュース

スマホ手に平和学ぶ旅 広島市サイト 被爆建物など70ヵ所 4ルート AR活用 歴史解説

 広島市は、平和をテーマに被爆建物や関連施設を巡る「ピースツーリズム」のスマートフォン向けサイトを公開した。テーマ別にルートを案内し、現在地や所要時間などを把握しながら周遊できる。学生や外国人に体験してもらった検証結果はおおむね好評で、市は今後、載せる場所を増やす。(江川裕介)

 サイトは日本語と英語版を制作し、4ルートを紹介する。被爆建物のテーマでは、原爆ドームを起点に本川小(中区)と袋町小(同)の平和資料館など6カ所を案内し、約2・5キロを約3時間かけて歩く。「被爆前後の文化・文学」を切り口に、バスを使って県立美術館(中区)や平和記念公園の峠三吉詩碑など15カ所を巡る約12キロのルートもある。

 被爆建物や樹木、橋など約70カ所を写真入りで載せ、歴史などを解説。拡張現実(AR)の技術を使い、原爆ドーム北側の案内板にスマホを向けると、内部を360度見回せる画像も出てくる。

 7~9月の検証では大学生、高校生とベトナムやメキシコの出身者から「案内表示を増やしてほしい」「休憩場所があると良い」などと意見が寄せられたという。被爆者や平和、観光関連団体の代表者たちでつくる懇談会では、修学旅行で使う提案もあった。

 市観光政策部は「検証も踏まえ、随時メンテナンスしていく」としている。サイトのURLは https://peace‐tourism.com/top.html

(2018年10月31日朝刊掲載)

年別アーカイブ