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ベルギー副首相 平和公園を訪問

 ベルギーのレインデルス副首相兼外務・欧州問題担当大臣が31日、平和記念公園(広島市中区)を初めて訪れた。原爆被害の実態に触れ、爆発を伴うあらゆる核実験を禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT、未発効)の批准促進などを進める考えを示した。

 レインデルス氏は、原爆資料館で米軍の原爆投下による広島の街の壊滅を伝えるCGなどを見学。芳名録に、「核兵器、大量破壊兵器のない世界を達成するために努力する」と記した。被爆者から体験の証言を聴いた後、原爆慰霊碑に花輪をささげた。

 続いて取材に応じ、北朝鮮の非核化を巡って「核実験を実際にやめたかどうかの検証が必要だ」と述べ、現地査察などを定めるCTBTの重要性を強調。まだ署名していない北朝鮮などに加え、核保有国の米中などが未批准の中、批准への働き掛けに意欲を示した。

 ベルギーは2019年から2年間、北朝鮮の核問題などを扱う国連安全保障理事会の非常任理事国を務める。河野太郎外相との会談のため29日に来日した。(水川恭輔)

(2018年11月1日朝刊掲載)

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