×

ニュース

鉛筆で描く「消えた町」 中区で原画展 被爆前 広島の記憶

 米軍の原爆投下により壊滅した広島の街並みの鉛筆画集「消えた町 記憶をたどり」の原画展が、原爆資料館東館(広島市中区)の地下1階情報資料室で開かれている。アニメ映画「この世界の片隅に」で被爆前の街を描く参考にされ、映画ファンなどの関心が高まる中、同館などが企画した。26日まで。

 鉛筆画は、現在の中区大手町で育った森冨茂雄さん(89)=西区=が記憶を基に制作。原画展では、県産業奨励館(現原爆ドーム)や大正屋呉服店(現レストハウス)の周辺を描いた12点を並べ、多くの商店や家屋が立ち並んでいた現在の平和記念公園一帯の在りし日の姿を伝えている。

 2011年に画集を刊行した市民団体「ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会」が協力している。映画ファンの要望を受けて7年ぶりに画集を復刊し、1600円で販売もしている。購入希望者は同実行委☎082(255)1923。(水川恭輔)

(2018年11月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ