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5人目 被爆死オランダ兵慰霊 広島の森さん、長崎で名前登録申請

 広島・長崎で被爆死した捕虜の調査を続ける被爆者の森重昭さん(81)=広島市西区=が12日、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎市)を訪れ、長崎で被爆死したオランダ兵捕虜の名前を新たに1人、登録申請した。森さんが遺影や名前を登録して慰霊するオランダ兵はこれで5人目。

 インドネシア・ジャワ島にあった旧日本軍の捕虜収容所から福岡俘虜収容所第14分所(長崎市)に移送され、1945年8月9日に24歳で被爆死したヤッコブ・トン・ホウドハウスンさん。公文書から名前や死因は判明していた。オランダ在住の広島県出身者の協力を仰いで遺族の所在確認と連絡をし、本人のいとこが登録申請に同意して森さんに書類を託した。

 広島にいた米兵にとどまらず、英国も含めた連合軍捕虜全体の原爆犠牲者に思いを寄せる森さんは「未登録のオランダ兵があと2人いる。何とか遺族を見つけ出したい」と話している。(金崎由美)

(2018年11月13日朝刊掲載)

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