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親子2代 反核へ行動 森滝さんに谷本清平和賞贈呈

 第30回谷本清平和賞に決まった市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」(HANWA)の森滝春子共同代表(79)への贈呈式が11日、広島工業大広島校舎(広島市中区)であった。

 公益財団法人ヒロシマ・ピース・センター(佐伯区)の鶴衛理事長から表彰状などを受け取った。原水爆禁止運動をけん引した被爆者の父故森滝市郎さんは第4回の受賞者で、親子での受賞は初めて。

 森滝さんは2000~07年、核実験などを巡り対立するインドとパキスタンの若者を広島に招き、平和交流の場を設けた。昨年ノーベル平和賞を受賞した非政府組織(NGO)「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN(アイキャン))と協力し、核兵器禁止条約制定を国内外で訴えた点なども評価された。

 「『核と人類は共存できない』と訴えてきた父の言葉や、被爆地広島に生まれ育ったことが活動の原動力」と森滝さん。「一人一人が平和のためにできることを考え、次世代へ思いをつないでほしい」と訴えた。(大川万優)

(2018年11月13日朝刊掲載)

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