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被爆証言基に生徒が絵 中区で基町高作品展

 基町高(広島市中区)の生徒が被爆者の証言を基に描いた「原爆の絵」の展示が16日、中区の広島国際会議場で始まり、初日は生徒たちによる作品解説があった。被爆者と対話を重ね、絵を完成させるまでの約1年間の経験を語った。展示は27日まで。無料。

 制作を始めた2007年度以降の126点のうち、今年の夏に出来上がった10点を含む36点を展示。生徒と卒業生計4人が来場者約40人に説明した。

 二葉山(東区)で家族を捜した男性が、面影を失うほど腫れ上がった顔の母親と再会した様子を描いた2年岸まりもさん(17)=安佐北区=は「服の破れ方や顔の色など、本人にしか分からない細部を再現するのが難しかった」と振り返った。

 青空を覆う白いきのこ雲や、全身にやけどを負ってさまよう人を表現した作品もある。安佐南区の遠原弘子さん(81)は「当時の地獄のような惨状が伝わってくる」と見入っていた。(山川文音)

(2018年12月17日朝刊掲載)

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