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三が日 飛行最小限に 米軍岩国基地 異例の事前公表

 米軍岩国基地(岩国市)は28日、正月三が日の軍用機運用で「極めて最小限に絞り込んだ任務上不可欠な飛行活動に限り許可する指示を出した」と発表した。同基地が飛行運用の制限を事前公表するのは異例。

 基地によると、日本の正月三が日の重要性から市や関係部隊と協議した結果という。米軍の海兵隊機と海軍機、海上自衛隊機に適用するとみられ、共用する岩国錦帯橋空港の定期便に影響はない。「昨年に至るまで続いた慣習からの新たな一歩」と発表している。

 市は三が日の飛行自粛を申し入れていた。福田良彦市長は「要請を受け止めていただけたと一定に評価したい。今後の取り組みに期待する」とコメントした。

 三が日の飛行を巡っては市や国、基地でつくる岩国日米協議会で「訓練をしない」と確認。市は例年、事前に飛行自粛を要請するが今年も1月2、3の両日に米軍機が離着陸し、市が基地北に設置する測定器は計18回の騒音を記録した。基地は中国新聞の取材に「減音の手続きと、2国間で定めた飛行規則に完全に適合する形で任務上不可欠な活動をした」などと説明していた。(松本恭治)

(2018年12月29日朝刊掲載)

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