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米軍情報 開示要求を 市民団体 岩国市に申し入れ

 米軍岩国基地(岩国市)の滑走路の時間外運用などを巡り米軍の情報公開が後退しているとして、市民団体「瀬戸内海の静かな環境を守る住民ネットワーク」は5日、適切な情報開示を米軍や国に求めるよう市に申し入れた。

 滑走路運用時間は午前6時半~午後11時。米軍は昨年9月以降、滑走路を共用する海上自衛隊の時間外運用も通知し、同11月から運用の主体が米軍か海自かを明らかにしなくなった。約半年に1回の定期的な部隊交代の発表も同3月を最後に中止している。

 米軍は市の照会に「海自と話し合い、情報発信のプロセスをそろえた」「日米同盟に対峙(たいじ)する可能性のある勢力に情報を与えてしまう」などと説明しているという。

 同団体の桑原清共同代表たちが市役所を訪れ、山中法光・基地政策担当部長に要請書を手渡した。要請書では、空母艦載機の移転完了後の騒音増大などを踏まえ「市民不安の軽減には情報公開の徹底が求められるが、逆に後退が著しい」と強調。米軍に抗議し、時間外運用の主体と部隊交代の公表を求めるよう訴える。

 山中担当部長は「米軍の市民への情報公開は進んでいる側面もある」との認識を示した上で「従来の情報が得られるよう求めていきたい」と述べた。(松本恭治)

(2019年2月6日朝刊掲載)

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