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ボランティア 発表会開く 広島 互いの活動学び連携強化

 広島市中区の原爆資料館や国立広島原爆死没者追悼平和祈念館のボランティアたちが、有志ごとに取り組む活動を互いに知り、連携を強化する発表会が今月、初めて開かれた。

 約90人が参加し、7人が報告した。市の被爆体験伝承者などでつくる「被爆体験を継承する会」代表の甲斐晶子さん(63)=東区=はポーランドのアウシュビッツ強制収容所跡で学んだことを報告。「伝えなければ殺された人々の苦しみが無駄になる。ヒロシマもアウシュビッツも同じ」と語った。

 戦後の広島で住宅を建てた米国の故フロイド・シュモー氏を語り継ぐ「シュモーに学ぶ会」代表の西村宏子さん(61)=中区=は「国を超え、互いを思いやることが大切」と訴えた。

 被爆遺構の保存や追悼平和祈念館の朗読ボランティア、東京都国立市の被爆体験伝承についての発表もあった。実行委員長で原爆資料館ピースボランティアの岡本忠さん(74)=安佐南区=は「活動のレベルアップにつなげると同時に、ヒロシマの継承に興味を持つ人が増えるよう今後も続けたい」と話していた。(増田咲子)

(2019年2月18日朝刊掲載)

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