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地上イージス電波を調査 萩で開始 住民要望受け8ヵ所

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の山口県内への配備計画を巡り、防衛省は11日、配備候補地の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)で陸自の対空レーダーを使った電波の実測調査を始めた。14日までの4日間、場内外の計8カ所で電波の強度を調べる。

 レーダーの電波を上空へ放射し、場内3カ所と場外5カ所の計8カ所で計測する。当初は4カ所の予定だったが、住民の要望で倍増した。電波は地上イージスと同じ周波数帯で地表から10~200センチの範囲を10センチ間隔で調べる。

 電波の実測値は机上計算の値と比較する。結果を2019年度の早い時期に住民へ説明する。中国四国防衛局の赤瀬正洋局長は「具体的なデータを示すことで目に見えない電波への不安を払拭(ふっしょく)したい」としている。

 この日は現地で住民説明会があり、萩市むつみ地区や隣接の阿武町から計28人が参加。同省職員がレーダーを前に電波の計測方法を説明し、住民からは安全性の根拠を問う声などが上がった。(佐藤憲佑)

(2019年3月12日朝刊掲載)

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