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終戦時の体験 卒業生に聴く 賀茂高

 卒業生3人から原爆投下後の広島や終戦時の母校の様子などを聴く会が13日、東広島市の賀茂高であった。文芸部や演劇部などの生徒9人が耳を傾けた。

 3人はいずれも市内に住む川手ナツ子さん(88)、中原頼子さん(88)、高橋繁子さん(88)。終戦時、同校の前身である賀茂高等女学校に通っていた。

 広島市内で救護活動に当たった川手さんは「多くの遺体に囲まれながら食事を配った」と回想した。中原さんは「あの日、駅に着いた列車からぼろぼろの服で性別も分からない人たちがぞろぞろ出てきた。広島で恐ろしいことが起きたと感じた」、高橋さんは「被爆した兄が東広島の自宅で亡くなるのをみとった」などと涙ながらに語った。

 1年の田品空大さん(16)は「体験を聴くことで、戦争や原爆の悲惨さ、当時の人の気持ちを知ることができた。自分も語り継いでいきたい」と話した。

(2019年3月15日朝刊掲載)

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