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　呉市や広島市を舞台にしたアニメ映画「この世界の片隅に」のイラストが、旧日本海軍ゆかりの施設だった青山クラブ（呉市幸町）の外壁にお目見えした。市が観光客誘致の一環で、片渕須直監督たちの協力を得て装いを新たにした。

　イラストは主人公のすずたち登場人物や映画のワンシーンを表現し、最大で縦２・９メートル、横８・９メートル。１階の窓枠などにテント地やアルミ合板で飾り付けた。今月１８日に飾り付けを始め、２５日に完成した。整備費は約２００万円。今年は呉鎮守府開庁１３０周年に当たり、景観向上を望む市民の意見も踏まえた。

　現在の青山クラブは昭和初期に建設され、「この世界―」にも登場する。市が昨年７月、隣接する桜松館と合わせて約２億円で国から取得。耐震診断では補強工事が必要という。

　市は青山クラブを全て保存する意向で、新年度にニーズ調査をした上で具体的な活用策を決める方針。イラストは活用策が決まるまで掲示する。（浜村満大）

（２０１９年３月２７日朝刊掲載）