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連休中の入館62%増 原爆資料館 展示刷新「高い関心」

 原爆資料館(広島市中区)は7日、皇位継承に伴う大型連休中(4月27日~5月6日)の入館者数をまとめた。4月25日の本館リニューアルオープンと、皇位継承に伴う10連休が重なり、前年同期に比べて62%増の10万5181人となった。資料館は「展示内容への高い関心の表れ」と分析している。

 期間中の1日当たりの入館者数は、3日の1万3267人が最も多かった。27日と6日を除いて8日間連続で1万人を超えた。昨年では、4日の1万452人が唯一、1万人を超えて最多だった。

 入館者が集中したため館内の混雑が激しく、29日には最長約2時間待ちの行列ができて入場を制限した。ほかの日も入館を待つ長い列ができたが、6日はほぼ解消されたという。ツアーの観光客や家族連れたちが目立ち、外国人のグループも多く見られた。

 本館はリニューアルによって犠牲者の遺品などの実物資料をより重視した展示になった。混雑の背景について、資料館は「時間をかけて展示をじっくり見る人が多かった」とみている。

 資料館はホームページ(HP)で館内の混雑状況の映像や、月ごとの混雑予想などを情報提供している。資料館啓発課の浜岡克宣課長は「関心を寄せていただいていることの表れだと思う。HP情報などを参考に、安全で快適に見てもらいたい」とし、混雑時は平和記念公園内のほかの施設見学や碑巡りなども提案している。(野田華奈子)

(2019年5月8日朝刊掲載)

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