×

ニュース

本川被爆体験集 12年ぶりに改訂 住民グループ 英訳も

 爆心地に近い広島市中区本川地区の被爆体験集「命のあるかぎり―平和への語り」が12年ぶりに改訂された。地元の住民グループ「本川おもてなし隊」(田中八重子会長)が新たに5人を加えて計20人分の手記集とし、うち15人分を英訳。2千部を発行した。

 5人のうち2人は在米被爆者で、本川国民学校を1945年3月に卒業したハワイ州のハイキ光子さんと、広島一中3年の時の被爆体験を伝えるカリフォルニア州の更科洵爾(さらしな・じゅんじ)さん。広島へ里帰り中に体験を語ってもらった縁で、手記を寄せてくれた。

 本川地区社会福祉協議会が製作した前回に続き、本川国民学校で被爆し児童で唯一助かった故居森清子さんらの体験も載せている。

 英訳作業は西区のNPO法人ワールド・フレンドシップ・センターの協力を得た。A4判143ページ。冊子データのCDも作成中で、こちらには全20人分の英訳を収録。国内外から広島を訪れる人たちに配布する。事務局の石田さん☎082(231)1325。(山本祐司)

(2019年6月3日朝刊掲載)

年別アーカイブ