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萩市が防衛省調査検証 安全面など 市長、国に方針伝達

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の陸上自衛隊むつみ演習場(萩市)への配備計画を巡り、山口県萩市の藤道健二市長は3日、防衛省に原田憲治副大臣を訪ね、「安全に配備・運用できる」とする同省の調査結果を検証する考えを伝えた。「検証作業が済むまでは、国も最終判断などの次の段階には進まないでほしい」と求めた。

 藤道市長は、①国益にかなうか②住民の安全が確保できるか③まちづくりが阻害されないか―の3点を、受け入れるかどうかの判断基準とする考えを説明。「安全安心の確保について住民の不安や懸念が解消し理解が得られた状況にはない」とし、同省の調査結果を検証するとした。同席した横山秀二市議会議長も住民や議会への丁寧な説明を求めた。

 原田副大臣は「(地元との)話がつかないうちに工事に入るようなことはしない。住民にも分かりやすい説明をしたい」と答えた。

 会談後、藤道市長は報道陣に「市の将来がかかっており、時間の制約は設けずに十分検証したい。検証結果は住民にも伝える」と述べた。具体的な検証方法は今後検討するという。(田中美千子)

(2019年6月4日朝刊掲載)

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