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女性経営者ら被爆体験聞く 広島市中区で川野さんから

 広島市内で開かれた女性経営者全国交流会(主催・中小企業家同友会全国協議会)の参加者が14日、平和記念公園(中区)を訪れ、原爆慰霊碑に献花した。原爆資料館を見学し、被爆者の川野登美子さん(76)の体験を聞いた。

 川野さんは広島県中小企業家同友会の相談役。広島一中(現国泰寺高)の3年生だった兄が「僕は残念だ!」と言い残して被爆翌日に亡くなったことや、同級生の佐々木禎子さんの死を機に、仲間と「原爆の子の像」建立活動を始めた経緯を紹介した。「平和の大切さ、命の尊さを伝えるのが私の役割」と訴えた。

 北海道や沖縄などから約40人が参加。さいたま市の久賀きよ江さん(68)は「被爆から数年後に健康被害を及ぼす原爆の怖さを実感した。子どもたちに戦争の悲惨さを伝えなければ」と話していた。川野さんが体調不良のため、同席した長女が証言を代読した。

(2019年6月15日朝刊掲載)

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