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ペンデレツキ 渾身の指揮 平和願う調べ 広響と協演

 広島交響楽団のコンサート「Music for Peace」が20日、広島市中区の広島文化学園HBGホールであった。日本とポーランドの国交樹立100周年を記念。ヒロシマをテーマにした作品で知られるポーランドの作曲家・指揮者クシシュトフ・ペンデレツキ(85)が、25年ぶりに広響と協演した。

 ペンデレツキが自作の2曲を指揮。「平和のための前奏曲」を高らかに響かせた後、ソリストに庄司紗矢香を迎えてバイオリン協奏曲第2番「メタモルフォーゼン」を披露した。渾身(こんしん)のタクトが描く深遠な世界で、約1200人を感動で包んだ。

 ベートーベンの交響曲第8番は、高齢のペンデレツキの代役で沖澤のどか(32)が指揮を担った。昨年の東京国際音楽コンクールで女性として初めて1位に輝いた新星。気迫のタクトで生命力あふれる音色を引き出した。中国新聞社などの主催。(西村文)

(2019年6月21日朝刊掲載)

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