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失われた営み 肌で感じて 7日 旧中島地区の遺構公開

 広島市は7月7日、平和記念公園(広島市中区)で進めている旧中島地区の遺構の発掘調査現場を市民に公開する見学会を開く。現在、建物の痕跡などが出土しており、被爆前の同地区の暮らしと原爆による壊滅的な被害の実態に触れてもらう。

 市は5月、遺構の常設的な展示公開に向けて原爆資料館東館の北側で発掘調査を始めた。範囲は被爆前の「旧天神町筋」の西側約25平方メートル。市によると、地下約60~90センチまで掘り進め、これまでに炭化した木材や建物の境界とみられる石列などを確認。民家の跡とみて調査を進めている。

 見学会は7月7日正午~午後2時45分(入場は午後2時15分まで)。正午、午後1時、同2時からの計3回、市の委託を受けて調査を進める市文化財団職員が出土状況を説明する。事前申し込みは不要で、無料。

 雨天の場合は遺構を保護するため、写真パネルで状況を説明する。中川治昭・被爆体験継承担当課長は「被爆前の多くの人の暮らしと、それが原爆で失われたことを肌で感じられる。多くの人に見てほしい」と話している。市平和推進課☎082(242)7831。(水川恭輔)

(2019年6月28日朝刊掲載)

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