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核廃絶署名活動 意義や協力訴え 中区で被爆者岡田さん

 「ヒバクシャ国際署名」の活動に携わる被爆者の岡田恵美子さん(82)=広島市東区=が、自身の被爆体験を広島市中区のエソール広島で語った。核兵器の完全廃絶を求める同署名の意義も訴え、県内外の約90人が聞き入った。

 「被爆体験を継承する会」が、6月29日に開いた。岡田さんは8歳の時、東区の自宅で被爆。姉を失い、炎の中で助けを求める女の子を救えなかった記憶をたどり「戦争は子どもを犠牲にする」と強調した。日本被団協(東京)の呼び掛けで2016年に始まったヒバクシャ国際署名について「広島県民は率先して署名を」と訴えた。

 署名は20年までに数億筆を集める目標だが、今年4月時点で940万筆にとどまる。この日の会には、元広島平和文化センター理事長のスティーブン・リーパーさん(71)も米国からインターネット電話で参加。「核兵器禁止条約を批准しない日本の姿勢には世界から疑問の声が上がっている。ヒバクシャ署名では日本がリーダーとなってほしい」と呼び掛けた。

(2019年7月7日朝刊掲載)

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