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被爆者運動の記録映画製作 武蔵大生「声上げ続けた姿 伝えたい」

 武蔵大(東京都練馬区)の学生4人が、被爆者運動の足跡をたどるドキュメンタリー映画「声が世界を動かした」(42分)を製作した。14日、同大である「被爆者の声をうけつぐ映画祭」で上映される。

 被爆者運動の記録を収集するNPO法人ノーモア・ヒバクシャ記憶遺産を継承する会(東京)の所蔵資料をひもとき、核兵器廃絶と援護の拡充を訴えてきた運動の歴史をたどる内容。インタビュー映像も交え、被爆者の思いを伝えている。

 4人は、元NHKプロデューサーで被爆2世でもある永田浩三教授(64)=メディア社会学=の呼び掛けに応じた人文学部や社会学部などの学生。昨夏から半年がかりで完成させた。

 経済学部4年工藤健さん(21)=江戸川区=は、授業で見た被爆者の記録映像に衝撃を受け、製作に参加した。都内に被爆者団体があることを知らなかったという。「核兵器禁止条約の実現も、被爆者が声を上げ続けたからこそ。被爆者が積み重ねた活動のすごさを映画で伝えたい」と話す。

 映画祭は実行委員会主催で13、14の両日開催。武蔵大生の作品は14日午後6時から上映される。学生や被爆者が登壇するシンポジウムもある。当日1500円。

 日本被団協がDVD化し千円(送料別)で販売中。被団協☎03(3438)1897。(田中美千子)

(2019年7月8日朝刊掲載)

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