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岸田氏、軍縮会合出席へ 来月オランダ 非核外交をリード

 岸田文雄外相(広島1区)が、4月9日にオランダ・ハーグで開かれる「軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)」外相会合に出席する方向で調整に入ったことが21日、分かった。被爆地広島出身の外相として非核外交をリードし、来年4月に広島市で開催される同会合の成功に向けて協力を呼び掛ける。(藤村潤平)

 会合では、核爆発を伴うあらゆる核実験を禁止する包括的核実験禁止条約(CTBT)の早期発効や、核兵器の役割を低減させる方策などについて、6種類の合意文書の作成を目指す。

 核軍縮に向けた具体的な提案をまとめ、2015年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議での具体的成果を促す狙いだ。

 核兵器を持たない10カ国でつくるNPDIは10年9月、日本とオーストラリアの主導で発足。日本は過去5回の外相会合に、いずれも外相本人が出席している。

 岸田外相は2月末、就任後初の国会での外交演説で「核兵器の惨禍を経験した広島の出身者として、NPDIを通じて核軍縮に全力で取り組む」と発言。出席に強い意欲を示していた。今後の国会日程などを踏まえ、出欠を最終判断する。

 NPDIの外相会合は年2回のペースで開かれ、春は参加国、秋は米ニューヨークが開催地となっている。

(2013年3月22日朝刊掲載)

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