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核廃絶を願う石碑 市役所内に移設を 三次市原爆被害者協 市長に要望

 三次市内に住む被爆者や被爆2世たちでつくる市原爆被害者協議会は11日、三良坂平和公園(同市三良坂町)にある核兵器廃絶を願う石碑について、市役所の敷地内へ移設するよう福岡誠志市長に要望した。福岡市長は、検討する方針を示した。

 石碑は、御影石製で高さ61センチ、幅85センチ、奥行き15センチで「核なき国を夢に見て 平和な世界を願う」と刻まれている。同協議会が昨年制作し、市に市役所敷地内への設置を求めたが、「特定団体の所有物を市役所敷地内に置くのは難しい」と断られ、代わりに示された公園に置いた経緯がある。

 同協議会は、4月の市長選で福岡氏が就任したことを踏まえ、石碑を市に寄贈し、移設や管理の費用を自ら負担する条件を示した上で、あらためて市役所への設置を求めることにした。

 この日、同協議会の田口正行事務局長(62)たちが市役所を訪れて福岡市長と面会。田口事務局長が「平和の思いを広く受け継ぐためにも、市全域から人が訪れる市役所に置かせてほしい」と求めた。福岡市長は「これまでの経過を精査し、内部協議した上で返答します」と応じた。(八百村耕平)

(2019年7月12日朝刊掲載)

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