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広島上空オスプレイ 県、飛行訓練中止を要請

 広島市中心部の上空で16日夕、米軍の輸送機オスプレイとみられる機体1機の目撃情報が相次いだ。広島県は17日、事実確認と、住民に不安を与える飛行訓練を中止するよう中国四国防衛局に申し入れた。

 県国際課と広島市平和推進課によると、目撃されたのは16日午後6時ごろ。17日午後5時現在、電子メールと電話で計7件の情報が寄せられた。内訳は中区5件、東区1件、西区1件。このほか中国新聞社に読者から情報提供があり、本紙カメラマンも目撃した。

 中国新聞社に情報を寄せた40代の会社員男性は「北から南へ飛び去った。目的も分からず、軍用機が市街地の上空を飛ぶのは避けてほしい」と語った。

 中国四国防衛局は16日夕、オスプレイ2機が同日夕に米軍横田基地(東京都)を離陸し、夜半に岩国基地(岩国市)に着陸するとの米軍からの情報を県に通知。しかし、その後、岩国基地への着陸時間帯を「16日夕刻」に訂正するとの連絡が入り、17日午前、あらためて通知した。

 通知内容と今回の目撃情報との関係は不明。防衛局は「具体的な経路の詳細などは米軍の運用に関わる事項であり、承知していない」としている。

 広島市では5月15日にも中心部や郊外でオスプレイとみられる機体の目撃情報が相次いだ。廿日市市の市民団体「岩国基地の拡張・強化に反対する広島県住民の会」の坂本千尋共同代表(66)は「平和都市・広島の上空の飛行が常態化しているようで悲しい。国は飛行中止を強く訴え続けてほしい」と話した。(久保田剛)

(2019年7月18日朝刊掲載)

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