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平和憲法起草参画者の長女、原爆資料館を初訪問 広島

 連合国軍総司令部(GHQ)の一員として日本国憲法の起草に関わった米国人女性の故ベアテ・シロタ・ゴードンさんの長女で弁護士のニコル・ゴードンさん(58)が26日、広島市中区の原爆資料館を初めて訪れた。

 ニコルさんは夫のロジャー・バーンスタインさん(60)と約1時間かけて館内を巡った。原爆投下直後の市街地を再現したパノラマ模型や写真の前で足を止めていた。ニコルさんは「母は広島は特別な場所だと言っていた。原爆の悲惨さを知り、母の言葉の意味が理解できた」と話していた。

 ベアテさんは1946年から、憲法第24条(両性の平等)など人権に関する条項を書き上げた。晩年は日本での講演活動に力を注ぎ、2003年には広島市も訪れた。

 ニコルさんは30日に東京であるベアテさんをしのぶ会に合わせて来日した。昨年12月に89歳で亡くなるまで平和憲法の必要性を訴え続けた母親の足跡をたどるため、広島への訪問を日程に組み込んだ。(和泉恵太)

(2013年3月27日夕刊掲載)

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