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小溝氏 理事に選任 広島平和文化センター

 原爆資料館を運営する広島市の外郭団体、広島平和文化センターは28日の評議員会で、今月末に退任するスティーブン・リーパー理事長(65)の後任理事に前クウェート大使の小溝泰義氏(65)を選んだ。会長の松井一実市長は小溝氏の理事長就任を希望しており、全理事の承認を得て4月1日、第9代の理事長に就任する見通しだ。

 評議員会は中区の広島国際会議場であった。松井市長は冒頭、小溝氏について「必ずや理事長としてリーダーシップを発揮してくれる」と述べ、理事に選ぶ議案を提出。全会一致で可決された。

 評議員会後、松井市長は26人の全理事に、小溝氏の理事長起用に同意を求める書面を送った。外務省出身者の理事長就任は初めて。

 小溝氏は千葉県出身。1970年、外務省入省。国際原子力機関(IAEA)事務局長特別補佐官やウィーン国際機関政府代表部大使を歴任。昨年11月にクウェート大使を最後に退職した。

 小溝氏は「理事長に選ばれれば、広島の方々の声をよく聞き、世界に核兵器廃絶や平和の尊いメッセージを広めるため力を尽くしたい」とのコメントを発表した。(田中美千子)

(2013年3月29日朝刊掲載)

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