×

ニュース

「活動を続けて」法王の言葉力に 6月に謁見の高校生平和大使 松田さんが署名活動

 6月にバチカンでローマ法王の一般謁見(えっけん)に参列した「高校生平和大使」の広島大付属高2年松田小春さん(16)=広島市南区=は、活動の継続を促す法王の言葉を胸に、原爆ドームそばで核兵器廃絶への署名活動に励んだ。

 高校生1万人署名活動実行委員会の一員として、仲間10人と声をからした。外国人観光客にも積極的に声を掛け、署名の意義について懸命に語り掛けた。「一人一人にヒロシマをしっかり伝えたい」

 法王との謁見は、平和大使の活動を支える広島と長崎の市民団体の企画でかなった。「ノーモア・ヒロシマ、ナガサキ」の思いを直接伝えると、法王は「コンティニュー(活動を続けて)」と3回繰り返したという。その言葉が、活動の原動力になっている。

 秋の再会に期待は膨らむ。「被爆者や高校生の思いが法王の言葉で発信されれば、世界の人々がもう一度、核兵器について考え直すきっかけになる」と信じている。(奥田美奈子)

(2019年8月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ