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合同オケ熱演 聴衆総立ち 広響、ポーランド公演最終日

 広島交響楽団は18日(日本時間19日)、ポーランド公演最終日のコンサートに臨んだ。ワルシャワ市のフィルハーモニーホールで、楽団員21人が地元の楽団シンフォニア・バルソビアと合同オーケストラを編成。下野竜也・広響音楽総監督のタクトで日本とポーランドの新旧作曲家の名曲を披露し、約千人を魅了した。(ワルシャワ発 西村文)

 冒頭を飾ったのは、生誕200年を迎えたポーランドの国民的作曲家モニューシュコの「バイカ」。合同オケが、心を一つに軽快な曲調を奏でた。バルソビアの芸術監督を務めるペンデレツキの「広島の犠牲者に捧(ささ)げる哀歌」では、天を切り裂くような弦楽器の音色に、聴衆は固唾(かたず)をのんで聞き入った。

 壮大で神秘性に満ちた藤倉大「オーケストラのためのUmi(海)」の後、ショパンのピアノ協奏曲第2番で締めくくった。名ピアニストのクシシュトフ・ヤブウォンスキが合同オケと魂を込めた熱演を繰り広げ、聴衆は総立ちで拍手を送った。

(2019年8月20日朝刊掲載)

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