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平和都市法70年を回顧 市公文書館で資料55点展示

 広島市の戦後復興の礎となった広島平和記念都市建設法の制定70年を記念する展示会が、中区の市公文書館で開かれている。法制定の経緯や法に基づくまちづくりに関する資料55点がある。10月4日まで。

 同法は市を恒久平和を象徴する都市とするため、住民投票を経て1949年8月6日に施行された。国や市の責務を定め、平和記念公園や平和大通りの整備を進める基礎となった。

 同館7階ロビーには全国初だった住民投票への参加を呼び掛けるポスターや、平和記念公園建設に向けた予算資料などが並ぶ。予算資料は当時の原爆慰霊碑の建設費を300万円と記しており、牛乳180ミリリットルが13円の時代に巨費を投じていたことが読み取れる。

 石川遥・歴史資料専門員は「法律が戦後復興に役立っただけでなく、その理念が今の街に生きているということを感じてほしい」と来場を呼び掛けている。無料。土、日曜と祝日は休館。同館☎082(243)2583。(永山啓一)

(2019年8月21日朝刊掲載)

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