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全国の地方紙 ヒロシマ発信 2019年夏講座に参加の若手記者9人

原爆資料館の展示品 遺族代表の思い…

 8月6日に合わせ、全国から地方紙などの記者を広島市が招く「ヒロシマ講座」にことし、関東から沖縄までの9社9人が参加した。11日間の日程で講師の話を聞き、それぞれの地方ゆかりの人たちを取材するなどした。20、30代の若手記者は人類史上初めて原爆が投下された地で何を見、どう発信したのか―。

 記事総数は50本あまり。4月に原爆資料館本館がリニューアルオープンしたこともあり、資料館の展示に関する記事や特集、館長インタビューが目立った。栃木県の下野新聞の記者は迫力のある写真で実物資料の特集もした。

 神奈川新聞の記者は「平和つなぐ 継承ヒロシマ」のタイトルで、計8回連載した。平和記念公園内に4400人以上が暮らしていたことなどを紹介。平和教育やスポーツなど硬軟織り交ぜた切り口で紹介した。

 新潟日報、静岡新聞や中日新聞、愛媛新聞など各紙が平和記念式典に参列した各県の遺族代表を取り上げた。沖縄タイムス記者は沖縄県出身者で遺骨の発掘などに取り組む男性にフォーカスした。

 中国新聞のジュニアライターの取材を受けた神戸新聞記者は同紙のこども新聞にコラムを執筆。高齢化の中で戦争や被爆体験の継承が問題となる中、「活動そのものが経験を受け継ぐこと」と書いた。西日本新聞の記者はいずれも広島・長崎の両式典を取材した中国新聞記者と対談。その違いなどについて指摘した。

 ヒロシマ講座は国内のブロック紙、地方紙の若手記者が対象で、今年で18回目。(吉原圭介)

(2019年10月14日朝刊掲載)

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