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故河本さんを語り継ぐ 原爆の子の像発案 130人中区で集い

 原爆の子の像(広島市中区)建立を発案し「広島折鶴の会」世話人を務めた故河本一郎さんの歩みを振り返る集いが19日、同区の原爆資料館であった。市原爆被害者の会が企画し、親交の深かった2人が思い出を語った。

 共に広島女学院中高(同区)に勤めていた広島YMCA理事長の黒瀬真一郎さん(78)は、河本さんの誠実さの原点は母親にあると指摘。「『自分だけがいい思いをしてはいけない』との教えを生涯にわたって実践した」と紹介した。

 河本さんは16歳で被爆し、原爆ドームの保存活動に尽力した。1958年発足の折鶴の会では、小中高生と折り鶴を著名人たちに届ける活動をした。会員だった中国新聞社文化部の増田咲子記者(39)は「思いやりの心を常に感じていた」と振り返った。約130人が参加し、原爆の子の像に千羽鶴をささげた。(宮野史康)

(2019年10月20日朝刊掲載)

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