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[法王 被爆地へ] 「核廃絶可能」思い代弁 上智大神学部教授が会見

 ローマ法王が11月に来日して被爆地の広島と長崎を訪ねるのを前に、法王から直接教えを受けた上智大神学部のホアン・アイダル教授(現代哲学)が28日、東京都千代田区の同大四谷キャンパスで記者会見し、「(法王は)核兵器をなくすことは可能と思っている」と強調した。

 アイダル教授は「法王は核兵器も戦争もなくなると信じて、頑張り続ける意味があると思っている」と説明。「核兵器を持つということは平和が不可能という考え方だ」と述べた。法王が滞在中に発信するメッセージについては「自分で考えてオリジナルなことを話す」との見方を示した。

 カトリック系の同大などを運営する上智学院が法王の来日に関する報道関係者対象のセミナーを開催。アイダル教授はイエズス会日本管区のレンゾ・デ・ルカ管区長とともに出席した。

 2人は、法王と同じアルゼンチン出身で、ともに修道院などで教えを受けたという。デ・ルカ管区長も、法王の平和を大切にする人柄と「核兵器を含め武器をなくさなければ平和にならない」という思いを紹介した。(河野揚)

(2019年10月29日朝刊掲載)

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