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米から平和の千羽鶴 禎子さん舞台 監督ささげる

 被爆から10年後に白血病のため12歳で亡くなった佐々木禎子さんがテーマの舞台を上演している米ミシガン州の芸術監督ヒラリー・コーエンさん(72)が平和記念公園(広島市中区)を訪れ、観客に折ってもらった千羽鶴を原爆の子の像にささげた。

 上演する劇団「ワイルドスワン」は1998年に「千羽鶴―禎子の物語」を初演し、これまで州内の専用劇場や中学・高校で30回ほど上演している。昨年の上演時、来場した児童や生徒たちに鶴を折るよう呼び掛けた。約千羽を携えて今回、被爆地を訪問し平和への思いを新たにした。

 約40年間、子どもや家族向けの舞台を上演している同劇団は、禎子さんの生涯を通して核兵器の恐ろしさや平和の尊さを伝えようと同舞台の上演を始めた。コーエンさんは「子どもたちが心を込めて作った折り鶴をささげることができ、感激している。今度は子どもたち自身も広島へ来ることができたら」と願った。(山下美波)

(2019年11月25日朝刊掲載)

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