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「山口も見直しを」相次ぐ 地上イージス再調査「適地」 阿武町で住民説明会

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画で、防衛省は19日、陸上自衛隊むつみ演習場(萩市、山口県阿武町)を「適地」とする再調査結果の住民説明会を始めた。秋田県の候補地の再検討が進む中、住民からは山口県でも見直しを求める声が相次いだ。22日まで萩市と阿武町で計4回開く。

 初日は阿武町で開催し住民約150人が参加。配備反対を表明する花田憲彦町長も傍聴した。演習場そばの高台の標高を再調査した結果などを踏まえ、防衛省の職員が「安全に配備・運用できると改めて確認した」と強調。むつみ演習場を西日本の配備先とすることに理解を求めた。

 一方、参加者からは東日本の候補地の陸自新屋演習場(秋田市)での見直し論に質問が集中。「なぜ秋田だけなのか。命の重さは同じはずだ」「山口もゼロベースで見直すべきだ」などの意見が出た。同省職員は「速やかに配備するため、他に条件を満たす国有地がなかった」と繰り返した。

 18、19日には萩市と阿武町の両議会にも説明。またこの日、むつみ演習場の近隣住民に限った非公開の説明会も開いた。同省によると、住民側の要望で実施し参加した約20人から配備への反対意見は出なかったという。(和多正憲、原未緒)

(2019年12月20日朝刊掲載)

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